【PKを止められても動じず】フランス 2-0 モロッコ|エムバペ&デンベレ弾で3大会連続の準決勝進出

試合速報

2026年7月10日 | W杯2026 準々決勝

【PKを止められても動じず】フランス 2-0 モロッコ|エムバペ&デンベレ弾で3大会連続の準決勝進出

フランス vs モロッコ
2 – 0
FT | 準々決勝

試合結果サマリー

2026 FIFAワールドカップ準々決勝、フランスがモロッコを2-0で下し、3大会連続となる準決勝進出を決めた。前半はキリアン・エムバペのPKをGKヤシン・ブヌが完璧に止めるなど、モロッコの守護神が孤軍奮闘でスコアレスを守り抜いた。しかし後半60分、そのエムバペが個人技で先制点をねじ込むと、66分にはウスマン・デンベレが追加点。守備の要塞と化していたブヌもさすがに2失点は防ぎきれず、フランスが危なげなく試合を締めくくった。

得点経過

前半
エムバペ、PK失敗(フランス)。 マズラウィのファウルで得たPKをエムバペが自ら蹴るも、ブヌが完璧に読み切って左へダイブしセーブ。ブヌはこれでW杯通算4本目のPKストップとなる歴代単独記録を樹立し、エムバペにとってはW杯の通常時間内では初めてのPK失敗となった。
後半
キリアン・エムバペ(フランス)。 モロッコのクリアミスを拾ったドゥエがエリア内へパスを送ると、エムバペが右足に持ち替えて鋭いカーブシュートをゴール右隅に突き刺し先制。
後半
ウスマン・デンベレ(フランス)。 エムバペの動き出しで生まれたスペースを使い、デンベレが中央を独走。低く鋭いグラウンダーのシュートでブヌの手をかすめてゴール右下へ沈めた。

試合のハイライト

立ち上がりから主導権を握ったのはフランスだった。開始2分にはエムバペのロングシュートをブヌがセーブし、直後のセットプレーでもウパメカノのヘディングを至近距離で防がれる。前半だけでゴール期待値1.87を記録するほど決定機を量産したが、ことごとくブヌに阻まれた。ハイライトはやはり前半28分のPK。マズラウィのタックルでエムバペが倒れ、約3分に及ぶVARチェックの末にPKが確定したが、蹴ったエムバペのシュートをブヌが完全に読み切って阻止。さらにアディショナルタイムにはディニュのミドルシュートがクロスバーを直撃するなど、フランスは終始押し込みながらも無得点で前半を終えた。
サイバリを負傷で欠くモロッコは、ボール保持率でこそ52%を記録したもののフランスゴールを脅かす場面は作れず、前半を耐えしのぐだけの展開に。
均衡が破れたのは後半60分。エムバペが個の力で先制点をもぎ取ると、ウアビ監督はすぐさまアムラバトとラヒミを投入して立て直しを図った。だがその修正が浸透するより早く、66分にデンベレが中盤の広大なスペースを独走して追加点。フランスは71分にザイール=エメリ、78分にバルコラ、87分にギュストと守備的な交代を重ねてリードを完全に管理し、終盤84分のエル・アイナウイの決定的ヘディングがサイドネットを叩いたのを最後に、モロッコの反撃を無失点でしのぎ切った。

スターティングメンバー・交代選手

フランス(4-2-3-1)

ポジション スタメン
GK マイク・メニャン
DF ルカ・ディニュ、ウィリアム・サリバ、ダヨ・ウパメカノ、ジュール・クンデ
MF マヌ・コネ、アドリアン・ラビオ
MF デジレ・ドゥエ、マイケル・オリーズ、ウスマン・デンベレ
FW キリアン・エムバペ(C)
OUT IN 備考
マヌ・コネ ウォーレン・ザイール=エメリ 71分、今大会初出場
キリアン・エムバペ ジャン=フィリップ・マテタ 77分、痛めた右足首への予防措置
デジレ・ドゥエ ブラッドリー・バルコラ 78分
ジュール・クンデ マロ・ギュスト 87分

警告:なし。退場者:なし。

モロッコ(4-2-3-1)

ポジション スタメン
GK ヤシン・ブヌ
DF ヌサイル・マズラウィ、サラ=エディン、ディオプ、アシュラフ・ハキミ(C)
MF ニール・エル・アイナウイ、アイユーブ・ブアディ
MF シェムスディン・タルビ、アゼディン・ウナヒ、ブライム・ディアス
FW ビル・エル・ハヌス
OUT IN 備考
アイユーブ・ブアディ ソフィアン・アムラバト 62分、中盤の守備強化
ビル・エル・ハヌス スフィアン・ラヒミ 62分
サラ=エディン ザカリア・エル・ウアディ 74分
ブライム・ディアス ジェシム・ヤシン 74分
シェムスディン・タルビ アミン・スバイ 85分

警告:ディオプ(63分、エムバペへの激しいタックル)。退場者:なし。

スタッツ

項目 フランス モロッコ
ボール保持率 48% 52%
シュート数 22本 5本
枠内シュート数 9本 1本
ゴール期待値(xG) 約3.0 約0.2
パス精度 92% 89%
ファウル数 10回 12回

選手評価

チームを勝利に導いたのは、やはりキリアン・エムバペ。PKを止められた悔しさを引きずることなく、後半に鮮烈な個人技で先制点をねじ込み、2点目もアシストと完全復権のパフォーマンスを見せた。追加点を叩き込んだウスマン・デンベレも右サイドから幾度もモロッコ守備を脅かし続け、Sofascoreの採点では両チーム最高評価を獲得した。中盤で際立ったのはマヌ・コネで、セカンドボールの回収と展開力でモロッコの中盤を完全に凌駕し、各紙から絶賛された。一方モロッコでは、前半だけでエムバペのPKを含む4つのビッグチャンスを止め、通算7セーブを記録したヤシン・ブヌが孤軍奮闘。守備の要であるブライム・ディアスはフランスの強固なブロックに封じられ、持ち味の創造性を発揮できずに終わった。

選手名 チーム 採点 出典
キリアン・エムバペ フランス 8.2 LiveScore
ウスマン・デンベレ(MVP) フランス 8.0 LiveScore/Sofascore
マヌ・コネ フランス 7.0 L’Équipe/LiveScore
ヤシン・ブヌ モロッコ 8.0 LiveScore
ブライム・ディアス モロッコ 6.3 LiveScore
アイユーブ・ブアディ モロッコ 4.0 Ole
ニール・エル・アイナウイ モロッコ 4.0 Ole
アシュラフ・ハキミ モロッコ 3.0 Ole

※海外メディアで採点が確認できた選手のみ掲載。

ディディエ・デシャン監督コメント

「3大会連続の準決勝進出だ。それだけでも素晴らしいこと。しかし、我々がここにいることが自然なことのように思えても、それを実際に達成するのは並大抵のことではない。この成功の功績はすべて選手たちにある」

ディディエ・デシャン監督コメント(エムバペのPK失敗について)

「何の問題もない。彼は決して迷うことはない。キャプテンとして、彼は模範的だ。デンベレがゴールを決めた時、キリアンは自分がゴールした時のように喜んでいた。何よりもチームが最優先だ」

モハメド・ウアビ監督コメント

「ここまでやれたことに満足し、誇りに思っているだけで終わるわけにはいかない。我々は前進しなければならない。もちろん今日は勝ちたかった。勝つためにやれることはすべてやったが、非常に強力で困難な相手に直面した」

ウスマン・デンベレコメント

「ワールドカップの準決勝でプレーすることは並外れたことだし、それを3大会連続で達成できるのは本当に特別だ。キリアンはPKを外しても、自分を疑うことは決してない。彼は鋼の意志を持った、模範的なキャプテンだ」

ブヌの「PK4本ストップ」が示したもの

試合には敗れたものの、この日最大の主役はモロッコのGKヤシン・ブヌだったと言っていい。エムバペのPKを止めた瞬間、彼はワールドカップ本大会・PK戦を通算した歴代単独記録の保持者となった。スペイン『Diario AS』はブヌをモロッコで唯一、世界トップレベルで機能していた「牙城」と評している。それでも個の記録がチームの敗退を止める力にはならなかったところに、勝負の厳しさが表れていた。

海外メディア・著名人の反応

フランス『L’Équipe』は普段から選手採点が厳しいことで知られる中、勝利したフランスの選手にも軒並み辛口の評価を並べたが、エムバペとマヌ・コネの2人だけには最高評価となる「7/10」を付けた。イタリア『Gazzetta dello Sport』はセリエA・ASローマ所属のコネを「卓越している」と絶賛。アルゼンチン『Ole』はモロッコの選手に厳しく、キャプテンのハキミには「3/10」という低評価を下している。スペイン『Diario AS』はモロッコのGKブヌを「防波堤」と表現し、孤軍奮闘ぶりを称えた。イギリス『The Guardian』はフランスを「なんというチームだ」と絶賛する一方、モロッコについては「開始から1時間近く、わずかなゴール期待値しか作れなかったのは野心の欠如だ」と厳しく評した。

試合終了後、パリのシャンゼリゼ通りや凱旋門周辺には勝利を祝う多くのサポーターが繰り出し、深夜まで国歌を歌いながら3大会連続の準決勝進出を祝った。

まとめ

前半はブヌの好セーブに苦しめられたフランスだったが、後半にエムバペとデンベレが決定力の違いを見せつけ、危なげなく準決勝進出を決めた。エムバペにとってはPK失敗という珍しい一幕もあったが、直後に結果で応えたところにエースとしての強さが表れた一戦だった。

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